「今更、そんな年でもないしなあ。。」って、そんな、なあ。。。って。
この自分の気持って何なんだろう。
私はどんな年代の人であっても、幸せそうにウェデイングドレスを着るひとをみるのが大好きだ。ドレスを着る人が女性であっても、男性であっても、新しい伴侶を得て幸せそうに着飾っている人を見ると、幸せのお裾分けをいただいた気持で嬉しくなる。
それが何度目の結婚の人であっても、新しい伴侶の方との幸せのかたちを祝福せずにはいられない。公園や街角で写真撮影をしているお嫁さんに出会うと、それだけで一日が幸せな気持になる。
でも、それでも自分が今からドレスを着るのは嫌なのだ。
私がウェデイングドレスを着たかったなあ。。なんてちょっとでも口にすると、夫はいまからでも着たらいいじゃない。って大真面目に言ってくれる。
でも、私はヤッパリ自分の姿は、あの22歳の時でなくては嫌なのだ。
なんで嫌なんだろう。。。変なプライドなのかなあ。。って、この間から気持に引っかかって考えてた。
何だか悶々と考えてたら。。。そしたら,あっ、そうか。。。って腑に落ちて、そんな自分の気持がかわいくて、一人で笑ってしまった。
私はウェデイングドレスを着るなら,夫が世界一って思える自分でなくては嫌だったのだ。そうそう。そこよお。。。って自分で思い出したら,おかしくて笑ってしまった。
なんておめでたいことを思ってるんだろう。。って自分にツッコミを入れたい気分だけどね。
要するに、どうしてこんな人と結婚したんだろう。。とか、イライラして夫に怒鳴り散らすようになった自分では嫌だし、この髪を結ってもらうお金であれが買えたりして。。なんて思うのが嫌なのだ。
自分で自分の首を絞めるように、こんなにハードルをあげて馬鹿みたい。結婚式をするのが趣味で、同じ旦那さんと何度も違うドレスを着て結婚式をしてる友人Mにハリセンでぶたれそう。。。
そうよね。。やっぱり私には無理。。。って思った瞬間、でも、。。。まてよ。。。もお、なあんにもしなくていいっていう時だったら着たいなあ。。って、また性懲りもなく馬鹿なことを思いついた。
そうよ、私が棺に入って横になった時に、お布団代わりにドレスをかけてもらえたら嬉しいなあ。。って思ったのだ。
着るはずだったドレスを着ることもなく世を去らなければならなかった花嫁さん。。なんていう悲しい情景を思うと不謹慎だし私の場合はまさにお笑いのようだけど、こんな光景も許されるんじゃないかなあ。。って真面目に思う。
やっぱり、私は着たかったのだ。あの時に,私も着てみたいって言えたらよかっただろうに、私の体型をあれこれ訳もなくあげつらわれた学生時代に自信をなくし、なおかつ、仮装行列みたいなことはしたくないという夫に自分の望みを伝えられなかったのだ。
今なら言えるだろうけど。。。(大笑)
私が大好きだった祖母は,死装束を自分で縫って、まだ小学生だった私にこれを着るのよって、嬉しそうに見せてくれた。そう、そんな感じで、自分のドレスは自分で作ろう。
思いっきり、ありえないくらい細いウェストで、バービーのようなサイズで作ってみようかな。。。
だって着れなくていいんだもん、お布団なんだから。。。(笑)
ビーズもクリスタルもいっぱいつけて,レースもこんな風に。。。なんて考えだしたら,ワクワクしてきた。
嬉しくなって夫にその話をしたら、そんな悲しいこといわないで、いまからでも着たらいいってまた優しく言ってくれるけど、でも、私は今から着るより、この方がいいなあ。
かえって幸せな気持ちがして涙が出てきた。
私が年老いて棺に入った時、三人の子ども達が私の姿をみて呆れかえっていたら,それもそれでうれしい気がするのだ。
ウェデイングドレスに携わる仕事は本当に楽しいし、こちらも幸せな気持になる。
仮縫いの時の、お客様の高揚した姿に触れるのも大好きだ。
だからこそ、私のウェデイングドレスへの思いは、もう昇華してあげたいと思う。
着れなかった、私だって着たかった。。。っていう気持は、もお、おしまい。
だって、これから着るんだもん。どんなデザインにしようかなあ。。
あああ。。。もお。ワクワクしてきちゃったよ♪(大笑)
@mayumiura まったくねえ。。オンナゴコロってヤツよ(大笑)
ありがと真弓ちゃま♡
— 風信子 (@studiohyacinth) 2013, 11月 22