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2009年6月19日金曜日

Make Way for Ducklings

New Englandは自然がとても豊かなところです。私の住む町も大小さまざまな湖や池に恵まれています。

今日の日本語学校からの帰り道、いつものように美しい湖を眺めながら運転していると、緩いカーブを曲がったところで前の車が非常点滅をつけながら止まっていました。もうビックリして急ブレーキを踏んで何事かと思ったら、前の車の人が運転席から出て来ました。その瞬間、私も慌てて車から出て対向車を止めました。なんと、可愛い鴨の赤ちゃんが前の車の下に隠れていたのです。
きっと前の人も急ブレーキを踏んだのでしょう。赤ちゃん達はビックリして車の下に隠れたのかもしれません。

赤ちゃん達は私たちとふざけるように全然捕まえさせてくれません。通りかかったおばさんと一緒に7匹の赤ちゃんの救出作戦開始・・・最後の一匹はとってもすばしっこくて、なかなかつかまりません。その間5分位の大捕り物でした。
岸辺に戻してあげると、すぐに巣の中に入っていきました。親鳥は近くにいません。きっとお買い物?にでも出かけている間に、子供達が冒険に出かけてしまったのかもしれませんね。

後ろの車の人も笑っています。急いでいる人もいたかもしれません。でも、誰もクラクションを鳴らす人はいませんでした。Make way for ducklings....
日本では「かもさんおとおり」で有名な「 Make Way for Ducklings」さながらの出来事に、車に乗っていた子供達は大喜びでした。

2009年6月15日月曜日

塩の弊害





























  今年もDaylily(ニッコウキスゲ)が咲き始める季節になりました。ところが,我が家の道ばたに植えている今年のDaylilyは、こんな風にかわいそうに枯れています。同じ頃に植えた裏庭のDaylilyはたわわにつぼみをつけて、瑞々しい姿です。これは,雪の時に道路に蒔かれる塩の影響であるとしか思えません。

私たちがこの家に越して来た春,お向かいの家が取り壊されて新しく建て替えられました。その時にお庭の植物達は全てショベルカーで掘り返されていきました。皆さんただのゴミになることを知っていて,お隣のおばあちゃんも一輪車で行ったり来たり,工事の合間に植物のお引っ越しをしていたのです。私も大喜びで,まだ赤ちゃんだった娘を背負って,スコップ持参でいろいろいただいてきました。その時のお花です。

私が道ばたに植えていると,お向かいのおばさんが、そんなところに植えたって何にも育たないわよと、笑っていました。でも,道ばたまできれいな花壇にしているお宅をよく見かけます。そんな風になったらいいな・・・と思って,折角の忠告も聞き流して嬉々として植えました。

最初の年は瑞々しいお花が沢山咲いて,おばさんからもお褒めの言葉をいただいたのですが,去年ぐらいから枯れた葉っぱが目立つようになり,今年は芽が出始めた頃から、もう枯れたような色なのです。これはやはり、株が育つ時期に根に取り込んでしまう塩の影響としか思えません。あまりにかわいそうなので、そろそろ諦めて裏庭に植え替えてあげなくてはと思っています。

でも、道ばたにお花がある姿は諦められないのです。上手に咲かせているお宅も見かけるし、何かきっとコツがあるのかもしれません。車を運転している時も、どなたか道ばたで上手に咲かせているお宅の庭仕事をしている方がいないか、ちょっと虎視眈々と狙っている今日この頃。呼び鈴をならして、教えてくださいと言ってもいいのかもしれないけど、ちょっとな・・・なんて、そんなことを思っています。どなたかお知恵を拝借できないでしょうか?

お花の種類もあるのかもしれませんね。今年は菊も植えてみました。そのうち、北海道の海辺で見かけたハマナスも植えてみようか、私の庭は、そんな試行錯誤を楽しんでいるのです。

2009年6月14日日曜日

お桑はどこ?


 ここのところ次男坊は
Silkwormに夢中です。お兄ちゃんが小さい頃,私と一緒に作った『シルクのうちわ」にも目を輝かせて、自分も作ってみたくて仕方がないようです。
でも,それを作ったのは日本にいた頃のこと。こちらでSilkwormを見つけて飼ってみたことがあるのですが,どうしても繭を作る前に死んでしまい失敗ばかりでした。 

 日本にいる頃に,群馬県でくらしたことがありました。女工哀史、養蚕で有名な土地です。確かお兄ちゃんが2歳ぐらいの頃、日本絹の里というところで,おカイコをわけてくれるという話しを聞いて大喜びで出かけて行きました。4令幼虫ぐらいの1センチ弱のおカイコと、おおきな羊羹のような飼料をいただいて,20個くらいの繭とシルクのうちわを作り,今も大切に飾っています。

 お兄ちゃんが今の次男坊くらいの頃,やはりSilkwormに興味を持って育ててみたがりました。Insectlore という会社からSilkwormを取り寄せてみると,小さな容器に1/2カップにも満たないエサがついていて,本当にこんな物で育つのだろうかと思っていたら,案の定失敗してしまったのです。再挑戦と思って,また取り寄せても失敗してしまいました。
 ちょっと怒って会社に抗議すると、いかにも私の育て方が悪かったと言わんばかりの対応に不信感をつのらせたのですが,今回次男坊が欲しがって背に腹はかえられず、またその会社のサイトを調べてみると今度はエサまで入れたセットを売ってはいません。やっぱり,私のように怒っている人がいっぱいいたんだわ・・・と思ったら、今度は壁にぶち当たりました。

  Be sure to have fresh Mulberry leaves on hand to feed your new little pets when they hatch!

・・・と、いうのです。

 そうか,お桑ね・・・と思って園芸店に行っても売っていません。それならネットでと思って調べて買おうと思ったお店はオーストラリでアメリカには送ってもらえないのです。アメリカ国内で発送してもらえるお店の品は100ドル以上でとても私には手が届かず暗礁に乗り上げました。

 次男坊もがっかりして寝てしまい、私も悲しくなり,あ〜あ日本にいたら,菓子折り持って養蚕農家さんにお願いにいくのに・・・などと思っていたら,ふっと気がついたのです。あの実!あの葉っぱ!!!

  次の日の朝,明るくなるのを待って雨の中、庭に出て裏の家の境にはえている木の葉と実をとって来ました。早速調べてみると,何と私が探し求めていたMulberryだったのです。White Mulberry 、New Englandに自生する種でした。灯台下暗し、何と探し物は家の中にあったのです。
 群馬で桑畑をよく見かけていたので、私は勝手に桑という木は低いものだと思っていたのでした。まさか,こんな10メートル以上のおおきな木が桑だとは想像もしていなかったのです。

 次男坊も大喜び,エサも確保出来たところで,早速 Silkworm を注文しました。
でも,ちょっと心配ごともあるのです。Mulberry といってもいろいろ種類があるようで、我が家のMulberryは
 White Mulberry。日本の桑畑で見ていた葉っぱとちょっと違うような気がするのです。

 大喜びする次男坊に『でもね。失敗するかもしれない。でも失敗したら、またそのとき考えましょう』と言っていたら、横で夫が大笑いしていました。私の人生,そんなことの繰り返しなのかもしれませんね。